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移住者の声

つながりが叶えた夢と新たに見つけたこれからの夢

京丹後地域づくり協同組合TEAM HOME TANGO 廣瀬 純乃さん

今回お話を伺ったのは、京丹後地域づくり協同組合TEAM HOME TANGO (以下、ほむたん)で「たんちる(京丹後地域づくり協同組合の職員)」として働く、廣瀬 純乃さんです。京丹後が好きで好きでたまらない!という廣瀬さん。かねてからの夢であった京丹後移住について、そして現在の職場である「ほむたん」のお話もお聞かせいただきました。

廣瀬 純乃(ひろせ あやの)さん
兵庫県丹波市出身。大学時代に観光学・まちづくりを専攻し、フィールドワークで訪れた京丹後市での経験がきっかけとなり京都府への移住を考え始める。丹後関連のイベント・インターンに参加することで地元のキーパーソンと少しずつつながり、新卒で与謝野町の企業へ入社。一方で京丹後への移住を諦めきれず、2022年に京丹後地域づくり協同組合TEAM HOME TANGOへ転職。今年10月に旦那さんと共に念願の京丹後移住を果たした。

京丹後が好き!


──どういった経緯で移住を考え始めたんですか?

廣瀬さん:大学時代、観光系の学部でまちづくりを専攻していました。大学2年の時に、フィールドワークの授業で京丹後市を訪れて、FMたんごで「地域の魅力を伝えるコーナーを作る」というものがあったんです。そのことが大きく思い出に残っていて、3年生になって就職のことを考えたときに、自分は京丹後に住みたい!と思うようになっていました。地域の雰囲気とか人同士の距離感とか、好きだなーって。

今回のインタビューは京丹後市未来チャレンジ交流センターrootsで実施。
壁にはここを訪れた人が書いた「夢」が貼ってあります。

3年の冬に大阪の移住センターに行って相談して、そこで教えてもらった丹後関連のイベントに参加したら、丹後のキーパーソンとつながることができて、色々相談していました。京丹後に絞って就職活動していたんですけど、そのイベントでつながった方にご紹介いただいて、与謝野町の会社に新卒で入社することになって、与謝野町で暮らし始めました。はじめのうちは同じ丹後だし近いし嬉しかったんですけど、京丹後に行くために山を越えないといけないってことが、余計に遠く感じてしまって…やっぱり京丹後移住は諦めきれませんでした。

──本当に京丹後が好きなんですね!特にどこに惹かれたんですか?

廣瀬さん:海がよかった、景色がよかったっていうのもひとつなんですけど、やっぱり人がよかったからですかね。まちまちの朝子さん(丹後暮らし探求舎・小林朝子さん)が丁寧に相談に乗ってくれたし、移住の先輩がたくさんいたし。みなさんよくしてくれました。

自分に合った働き方で


──その後、現在の職場である「ほむたん」に転職していますよね。こちらはどういった経緯で?

廣瀬さん:roots(京丹後市未来チャレンジ交流センター)の相談員をしている稲本朱珠さんに、仕事のことや移住のことを相談したら「いろんな大人に聞いてもらったほうがいいよ」ってアドバイスをしてもらったんです。そのことを思い出して、まちまちの朝子さんに相談したりしていて、仕事で関わりがあった川渕さん(現ほむたん代表理事)にも今の状況を相談したら、「こういうのやろうと思ってるんだよね」って「ほむたん」の話をされました。それで…もう…飛びつきましたよね(笑)

京丹後地域づくり協同組合TEAM HOME TANGO
総務省の制度である「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用した協同組合で、京都府内では綾部市に次ぐ2件目の適用団体。
かつて丹後の事業者(酒蔵・農家等)は、繁忙期に地域の人をパートとして雇用していたが、現在は高齢化で年々人材不足に陥っている。そこで、本組合が職員を雇用し事業者へ派遣、地域の担い手を確保し、地域の雇用環境の改善を図っている。現在の加入事業者は6事業者。
▷ほむたんについて知りたい人はこちらから

木下酒造さんでお仕事をする廣瀬さん

与謝野町の会社を退職して、昨年「ほむたん」に入社しました。今は週1で「roots」のスタッフとして、週4で「ミルク工房そら」でお菓子の製造などをして働いています(注)。去年は冬の時期に、「木下酒造」でお酒の出荷作業とかもやりました。新酒のシーズンとか忙しくなるんです。
※注:特定地域づくり事業協同組合制度では、「総労働時間の8割を1社、2割を別の1社で働く必要がある」というルールがあります。そのため廣瀬さんも2つの事業所を掛け持ちしながら働いています。

──働いてみてどうですか?

廣瀬さん:私にはすごく合っていると思います。私は、京丹後で何かやりたいことがあったから移住を決めたわけではなく、単純に京丹後が好きで、京丹後の空気を吸っていたい…みたいな感じだったので、複数の事業所を掛け持ちして、働く場所が変わるということは、その分自分のやりたいことを見つけられる可能性があるなって思っています。なので「まだやりたいことを見つけられてないけれど、京丹後に来たいと思っている人」にはおすすめの職場です!

「恩返し」を新しい夢に


廣瀬さん:実は、10月に京丹後に移住することが決まっているんです!

──そうなんですか⁉移住おめでとうございます!!

廣瀬さん:京丹後市の中でも特に網野町に住みたいとずっと思っていたんですが、網野町の島津地区でシェアハウスを作るという取り組みがあって、その壁塗りワークショップに参加する機会があったんです。その時に島津の区長さんに相談したら、物件を紹介していただいて。今年の10月に移住が決まりました!(本コラム掲載時は移住済)
ずっと住みたかった場所に住めるということで本当に嬉しいですし、物件を見に行った際に、家のブレーカーを付けたとき「ここに住むんだなー」って実感が湧きました(笑)

京丹後市島津地区にあるシェアハウス「ニケ荘」の壁塗りワークショップの様子

──念願の夢が叶った廣瀬さんの「新しい夢」はありますか?

廣瀬さん:いろんなことにチャレンジしてみたいです。というのも、自分が今「roots」で高校生と関わるようになって、自分が高校生の時何にもやってないってことにそわそわしてきて…自分もなにかチャレンジしようって思ったんです。最近は将来やりたいことが見えてきて、お店をしたいなって。夫も私も、食べることが大好きなので食に関係するお店を開きたいなって思っています。それが飲食なのか何なのかは絶賛模索中ですが、居心地のいい場所にしたいとは考えています。

そのお店を開くにあたって、「恩返し」っていうキーワードがあるんです。自分が京丹後に移住を決めたとき、私自身ももちろん嬉しかったけれど、「お世話になっている人みんなが嬉しいって思ってくれている」感じがして、それが嬉しかったんです。だからこそ、今度はお世話になった人たちに恩返しがしたいなあって思います。

(文責:京都移住コンシェルジュ 矢田)

【オマケ】ほむたん事務局 井上さんに聞きました!~もっと知りたいほむたんのこと~

Q:ほむたんにはどんな人に参画して欲しいですか?
A:当初は「地域で何かをやりたい」といったチャレンジ精神のある人に向けて、次のステップ(起業など)への踏み台になるような場所でありたいと考えていたのですが、そこまで求めず丹後の一次産業・二次産業の事業者として働きたい人も来てほしいなあと思っています。

Q:今後、ほむたんで取り組んでいきたいことはありますか?
A:せっかく複数の事業者さんとお付き合いがあるので、異業種同士のコラボをやってみたいですね。新しい商品開発だったり、課題解決に向けた取り組みをやってみたいと考えています。

▷京丹後地域づくり協同組合TEAM HOME TANGOのHP
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▷その他、移住に関するお問い合わせは京都移住コンシェルジュまでどうぞ

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