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イベントレポート

京都北部で見つけるクリエイティブな暮らし

こんにちは、京都移住コンシェルジュの磯貝です。

本日は、9月26日(土)に開催された京都府北部・中丹地域(福知山市・舞鶴市・綾部市)の移住セミナー「京都北部で見つけるクリエイティブな暮らし」のイベントレポートをご紹介します!≪セミナー概要はこちら

ゲストは、福知山市に移住されたイシワタマリさんと、舞鶴市に移住された松本健汰さん。

◆ゲスト紹介:イシワタマリさん(福知山市)
山山アートセンター代表、美術家。1983年神奈川県横浜市生まれ。
大学で「スピリチュアリティにまつわる社会学」を学んだのち、2007年から2009年にかけて、スペイン北部バスクやべルリンで絵画やパフォーマンス作品の創作活動を行う。
2013年に結婚を機に福知山市へ移住。2015年以降、アートx福祉x畑を切り口に、さまざまな人が力を持ち寄って、とにかく生きようとするプロジェクト「山山アートセンター」構想を展開中。

◆ゲスト紹介:松本健汰さん(舞鶴市)
カフェ「KAN,MA Dining」勤務。1993年群馬県高崎市生まれ。
明治学院大学を卒業後、インテリアの専門学校に進学。在学中に「カフェを作る」という求人を見つけ、約3年前に舞鶴市に移住。
カフェ「KAN,MA Dining」で、統括マネージャーとして働く。カフェ内に最近オープンした雑貨屋も手掛ける。KAN,MAのInstagramでの世界観のある写真や言葉にファンも多い。

当日の司会進行は、舞鶴市で「まちを楽しみ発信する」をテーマに活動している「KOKIN」のみなさん。
KOKINでは、古民家ゲストハウス「宰嘉庵(さいかあん)」や、シェアスペース「cafe&bar FLAT+」 などを運営し、地元舞鶴を「京都一、チャンスのあるまち」にすることを目指し、舞鶴を盛り上げる活動をしています。

オンラインセミナーでしたが、主催者側は「cafe&bar FLAT+」 に集合して、セミナースタートです!

▲cafe&bar FLAT+の2階に新しくできたシェアスペースでスタンバイ!


アートと地域をつなぎ、発信する:イシワタさん


結婚を機に、旦那様の仕事の都合で、福知山市に移住することになったイシワタさん。初めは都会とのギャップに驚き、苦労したといいます。特にイシワタさんが大切にしてきた「アート」を求める人が周りにいない環境には、「ここでどうやって生きていけばいいんだ..。」と愕然としたそうです。

その後、福知山の中心部から、山間部にある三岳地区に移り住んだことがきっかけとなり、地域の方とつながり合い、一緒に過ごしていく中で、「田舎のよさ」や「新しい価値観」、「自分がここでできること」を見つけ出していったのだそう。自分が今までやってきたアートを通じて、ここでしかできないクリエイティブな生き方ができるかもしれない、そう思って始めたのが「山山アートセンター」の活動。

▲さまざまな人が力を持ち寄って「とにかく生きよう」とするプロジェクト「山山アートセンター」

公民館などを間借りしながら、近所の情報を載せたフリーペーパー「このあたりのしんぶん」や、地域の方との交流の場「やまやま休憩室」などの企画から始めていき、少しずつ人と出会い、お話しし、どんどんつながりを広げていったイシワタさん。
2018年からは、「ごちゃまぜの福祉」を実践する児童・障害・高齢の複合福祉施設「Ma・ RooTs」で広報兼アートコーディネーターも務めており、まだまだ活動の幅を広げています。

「まずは、自分の考えていることや感じていることを、周りの人に対して、口に出して発信していくことから始めてみると、新しい広がりが見えてきます!私もそうやって、小さなところから始めてきました。」とご自身の経験から伝えてくださいました。


「何があるか」ではなく、「何ができるか」:松本さん


「移住をした」という感覚はないという松本さん。「ただ、自分のやりたいこと(=カフェをつくること)ができる場所を選んだら、それが舞鶴だった」だけなのだそう。

カフェ「KAN,MA Dining」で働き始めてから、「どうしてこんな何もないまちに来たの?!」と言われることがすごく多いらしいのですが、松本さんにとっては、そのまちに「何があるか」ではなく、「何ができるか」が重要だったといいます。

▲カフェ「KAN,MA Dining」。休日は行列ができるほど人気のカフェです。

また、東京から移住した松本さんは、東京と舞鶴を比較して、自分にとって東京は「おもしろいまち」だけど「いいまち」ではなくて、反対に舞鶴は「いいまち」なのだと。
「舞鶴はとにかく『人』がいい。優しくてあたたかいし、おもしろいことをしている人とも、すぐつながることができます。『やろうと思えばすぐ具現化できる環境』があるのも舞鶴のいいところ。自分次第で、舞鶴もどんどん『おもしろいまち』にしていくことができます。でも、自分から行動を起こさなければ、何も始まらないし何も起こらない。勝手に周りでいろいろなことが起こっている東京とは、そこは違います。」とおっしゃっていました。


「移住」を特別視する必要はない


その後、参加者のみなさんとの交流タイムへ。
中丹エリアへの移住に興味のある方や、既に移住されて地域とのつながりを考えていきたい方など、さまざまな方が参加してくださいました。
イシワタさんと松本さんの、等身大でリアルなお話は、とても興味深く、たくさんの参加者さんの心に届いていました!

「地域の方と上手くつながっていけるのかが不安です。」と参加者の方がおっしゃると、
お二人が「田舎に来たら、つながらないことの方が難しいです。なので心配無用です!生活していたら、自然と地域の方とのつながりができていきます。逆にいえば、そういうのが苦痛に感じる方には向いていないのかも。人とつながらずにはいられない、それが田舎です。東京のような都会では、たくさんの人に紛れて自分を消すこともできるけど、自分が見えなくなる分、自分を見失うこともある。田舎では、どこに行ってもみんな知ってるし、自分を消すことはできないけど、でもその分、自分1人の存在が大きくなって、存在価値を感じられるのかも。」と答えてくださいました。

▲セミナー中の様子

お子さまを育てながら、アートと地域をつなぎ、福知山や京都北部の魅力を発信しているイシワタさん。カフェを運営しながらお客さまや地域とのつながりを大切にし、さらに「自分がやりたいことができる環境」を整えていっている松本さん。
お二人とも、物事の考え方や捉え方がとても素敵で、1つ1つの言葉がすごく真っ直ぐで、心にスッと響いてきました。自然体のまま、移住後の暮らしを楽しみ、自分の分野でやりたいことをされているお二人の姿は、「移住」というものを特別視する必要がないことを教えてくれているようでした。

中丹エリアの移住セミナー・イベントのご紹介
▶︎【リモート開催!】第2回 田楽学校
10月18日(日)8:30〜14:30 @zoom

▶︎【オンラインセミナー】住みないな舞鶴!
10月30日(金)・12月4日(金)19:30~21:00 @zoom

▶︎【オンラインセミナー】京都北部で見つける 自然とともに生きる暮らし
11月21日(土)13:00~15:00 @zoom

今回ご紹介した中丹エリアの移住情報サイト
▶︎舞鶴「MY LIFE」
▶︎福知山「FUKUFUKU LIFE」
▶︎綾部「移住立国あやべ」

(文責:京都移住コンシェルジュ 磯貝)

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