幼い頃に憧れたこの世界で「森と人」をつなぐ人となる
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𠮷本 悠太さん(京丹波町)

今回お話を伺ったのは、京丹波森林組合にお勤めされている𠮷本さんです。
𠮷本さんは、大阪府から京丹波町に移住し、4年前に京都府立林業大学校を卒業されました。現在、京丹波町内で森林整備を担う仕事に、日々従事されています。林業を始めるきっかけや、京丹波町で働く日々についてお話しを伺いましたので、ぜひお読みください。
目次
■ プロフィール
□ 林業との出会いと進路選択
■ 京丹波森林組合での仕事とやりがい
□ 地域での暮らしと今後の展望
■ 林業を目指す方へのメッセージ
𠮷本悠太(よしもとゆうた)さん
大阪府出身。高校卒業後、京丹波町に移住し、京都府立林業大学校へ入学。大学校卒業後は、京丹波森林組合に就業し、現在、森林整備業務に従事されております。
林業との出会いと進路選択
――林業をしようと思われたきっかけをお聞かせください。
𠮷本さん:小学校の授業で職業について学んだ際、林業で働く方の姿を映した動画を見て、林業に興味を持ちました。高校卒業のタイミングで、林業に関わる道に進みたいと思い、林業関係の学校を探しました。
――京都府立林業大学校に入学しようと思ったきっかけは?
𠮷本さん:大阪府松原市に住んでいましたが、高校で次の進路を考えたときに、近くの林業系の大学校は和歌山県と京都府でした。京都府立林業大学校のオープンキャンパスに参加した際、実習が多く実践的で専門的な林業技術が学べる環境に魅力を感じました。学校生活で知り合いも多く作りやすそうだったので、京都府立林業大学校に入学を決意しました。


京丹波森林組合での仕事とやりがい
――林業を始めるまでに、どのように行動をされましたか?京丹波森林組合に就業を決めた理由は?
𠮷本さん:京都府立林業大学校の森林林業科で2年間、伐倒や造林などの実習を通じて、現場で必要な技術と知識を学びました。
就職先を考えたとき、“人とのつながりを大切にでき、木工にも取り組める事業体で働きたい“と考えるようになりました。コロナ禍で地元大阪では希望する事業体が見つからず、京丹波森林組合が子どもたちへの森林環境教育に力を入れていることを知り、それに惹かれて就業を決めました。
――林業を始めた当初ギャップなどはありましたか?
𠮷本さん:京都府立林業大学校では林業現場で働く技術を学びましたが、林業で「働く」イメージは漠然としていました。実際に働いてみると、伐採・搬出だけでなく、再造林や保育(※)など多様な作業があり、林業の奥深さを知りました。
※保育とは、木を植えて伐採するまでの間に樹木の成長を促すために行う下刈り、除伐等の作業を言います。
――現在の業務内容を教えていただけますか?
𠮷本さん:就業当初は、業務課で小学生に向けた森林環境教育を担当していました。現在は、森林整備課で京丹波町の職員と連携しながら、町有林の造林・保育作業に携わっています。業務の中で初めて大型ドローンを操作して獣害防止柵を運搬した際は、とても緊張しましたが、印象に残る経験となりました。

――1日の業務流れを教えていただけますか?
𠮷本さん:午前8時頃に京丹波森林組合に出勤します。事務所で、町役場との連絡調整業務を行ったり、実際の作業現場に出かけて、現場作業員の方と打合せを実施します。作業現場では、チェーンソーを用いて作業することもあります。午後6時頃に勤務が終わり、退勤します。

地域での暮らしと今後の展望
――地域での暮らしや、関わり方を教えてください。
𠮷本さん:京丹波町での暮らしでは、森林組合の仲間とのジビエのBBQを楽しんだり、栗を分けてもらったりと、地域の特産物を通じて人とのつながりが深まっています。また、地域のバレーボールにたまに参加したりしています。
農山漁村地域では、しがらみが強いとイメージされがちですが、住んでいてそのように感じたことはありません。地域の人に会ったら必ず挨拶をすることは大事だと感じています。
――今後の目標について教えてください。
𠮷本さん:今任せられている町有林管理業務をしっかり頑張っていきたいと思っています。最近結婚したので、家族で快適に暮らせる家を将来は建てたいと考えています。
林業を目指す方へのメッセージ
――これから林業関係の就業を目指す方に向けて、伝えたいことはありますか?
𠮷本さん:林業は危険を伴う作業も多いため、安全に作業することが何より大切です。その分、自分で学んだ知識や技術を活かせる場でもあります。就業先を選ぶ際には、安全対策がどのように行われているかをしっかり確認することが重要だと思います。

「京丹波森林組合」や「林業大学校」をもっと知りたい方はこちらをご覧ください
▶「京丹波森林組合」HP
▶「京都府立林業大学校」HP
(文責:京都府農林水産部経営支援・担い手育成課 吉永)