京丹後市久美浜町佐濃ー移住特区指定から7年のいま、地域を営む人々と地域で暮らす人々
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京丹後市久美浜町佐濃地区は、2017年に京都府の移住促進特別区域に指定され、京都府内でも早くから移住促進に取り組んできたエリアです。
また2022年からは、移住促進をミッションとして活動する地域おこし協力隊員が赴任し、これまで以上にU・Iターンへ力を入れています。
今回は、そんな佐濃地区の取り組みと移住者さんの暮らしぶりについてお話を伺いました。
目次
▷ UIターンが集落活性の糸口
▷ ひとが穏やか、佐濃暮らし
UIターンが集落活性の糸口
「まずはじめに行ったのが、佐濃地区の空き家調査です」と語るのは、佐濃自治会の森本 賢一郎(もりもと けんいちろう)さんと、佐濃地区をフィールドに活動する京丹後市地域おこし協力隊の羽尻 晶(はじり あき)さんです。
羽尻さん:佐濃地区は全部で17集落あるんですが、地区内を歩いて空き家がどのくらいあるかを調べました。区長さんと連携しながら、物件の持ち主にこの物件をどうする予定なのか『意向確認書』を送ったりしましたね。
羽尻さんが空き家を調査した結果、2024年9月末時点の空き家件数は84件。意向確認書が返ってきたうち、譲渡希望は20件という結果でした。
「地域に空き家がたくさんある」ということは痛いほど理解していても、相続や仏壇管理など様々な理由から、空き家バンク登録までこぎつけた物件は少ない、というのが京都府内の現状です。そのような地域が多い中で、佐濃地区では譲渡希望の意思を示された方が20世帯、かつ成約済みになった物件もいくつかあるという状態に、地域のUIターンに対する意識の高さを感じ取ることができます。
森本さん:平成に入ってから少子化で集落の人口が減少し、佐濃の集落内でもUターンを求めない・諦めている親世代も多いです。でも一部の集落では都会に出て行った子たちが家族を連れてUIターンしてくれたり、集落が持続していくためには『世代交代』が大事だという認識を持った区民も増えてきています。
空き家調査の他にも、定期的に佐濃地区では移住ツアーを実施していたり、移住後のフォローとして佐濃地区に移住された方同士の交流会「移住者の会」も開催。SNS発信にも力を入れており、継続して地域の魅力を伝え続けています。
ひとが穏やか、佐濃暮らし
佐濃地区に移住された移住者さんにもお話を伺いました。
横山 勝也(よこやま かつや)さん・菜摘(なつみ)さん ご夫妻は、2023年9月に神奈川県川崎市から京丹後市久美浜町佐濃地区に移住されました。キャンプ好きのお2人は、地方に足を運ぶ毎に田舎に住みたい気持ちが高まり、勝也さんが石川県出身、菜摘さんが兵庫県出身ということもあって、お2人の地元の間あたりで候補地を探していたそう。
菜摘さん:京丹後市に移住を決めた理由の1つは、市の移住支援サイトがとっても見やすくて、情報が分かりやすかったんです。もうひとつは…この場所がよかったことですかね。空き家バンクでこの物件を見つけて、とても気に入って。でもはじめはこの物件、もう「売却済み」になっていて、ちょっとがっかりしたんですが、先に契約しようとしていた方がキャンセルになったことで、私たちがこの物件を契約することができました。
もともと田舎育ちだったこともあり、移住後の地域での暮らしに対するギャップはそこまで大きくなかったと語るお2人。実際に移住してみてからのエピソードも教えていただきました。
菜摘さん:近所の人がお肉とかお野菜とか持ってきてくれたりして。名物の『丹後ばらずし』も隣の人からもらいました。散歩していると、地域の方がすれ違っただけでも挨拶してくださったり、車で私たちの家の前を通りかかった時はわざわざ家の前に車を止めてくれて話しかけてくれたり。それでこの地域の昔話とかをしてくれるんですよ。
勝也さん:ここに来るまでは草刈りをやったことがなかったんですが、地元の方が草刈り機の使い方を教えてくれたりしましたね。今では1人でできるようになりました笑
菜摘さん:地域になじむ上で助けになったことでいうと、移住してすぐに地区の運動会があったんですよ。それで地域にどんな人がいるか知れたというか。みんな集まるので、そこで話をして顔見知りになれた感じです。あとは、地区の月例集会があって、そこで皆さんにご挨拶できたので、自分たちのことを知ってもらえるよい機会でした。この地域にも消防団などはありますが、地域のみなさんが『参加したかったらでいいから!』と強制ではないかたちでお声がけいただいて、プレッシャーを感じず生活できています。
今後はご自宅のDIYを少しずつ進めながら佐濃ライフを満喫されるとのこと。「佐濃は人が穏やかな方が多くて、気負うことなく生活できています」とお話される横山さんご夫妻の様子から、地元の方との素敵な関係性を垣間見ることができました。
2022年・2023年に佐濃地区へ移住された方は32名。最近では若い移住検討者の移住ツアー参加や、首都圏からの移住も増えているといいます。
移住特区指定から7年。今後も佐濃地区の移住促進への取り組みに目が離せません!
(文責:京都移住コンシェルジュ 矢田)
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